ラスト、コーション
色┃戒 / LUST, CAUTION
(2007年 アメリカ/中国/台湾/香港 158分)
■監督 アン・リー
■脚本 ワン・フイリン/ジェームズ・シェイマス
■出演 トニー・レオン/タン・ウェイ/ワン・リーホン/ジョアン・チェン/トゥオ・ツォンホァ■オフィシャルサイト http://www.wisepolicy.com/lust_caution/
「中国語で“Lust”は仏教用語の“欲情”を意味し
“Caution”は“戒め”を意味する。“色”は“人生”そのもの。
人間が生きていく上で不可欠な“感情”を著しています。また、“戒”は指輪のことを中国語で“指戒”と表現するように、
“誓い”の意味があるのです。」
―――アン・リー1938年、中国。女子学生のワン・チアチーは、日本軍による侵攻から逃れ、本土から香港に集団移住して来た。香港大学に転入したワンは、親友に誘われて演劇部に入部する。そこで出会った、レジスタンス派の学生で強い信念と志を持つクァン・ユイミンに、ワンは淡い思慕を寄せる。演劇部の看板女優となったワンは、クァンに導かれるまま愛国思想に傾倒していく。
4年後の1942年、日本占領下の上海。抗日運動に身を投じる女スパイになったワンは、敵対する特殊機関の顔役、イーを暗殺するため彼に近付き機会を狙っていた。
危険な逢瀬を重ねるうちに、ワンはいつしかイーに惹かれ始める。そしてイーもまた、ワンの不思議な魅力の前に素顔を見せるようになる。
痛々しいほど、暴力的なまでに激しくお互いを求め合うふたり。自分以外を信じることができないふたりが心を通い合わせることのできる方法は、言葉ではなかった。逢瀬を重ねれば重ねるほど、想いは高みへ上っていく。そして、イーを暗殺する使命を持ったワンが選んだ結末は…
原作はアイリーン・チャン(張愛玲)の同名短編小説(原題「色、戒」)。中国では「張迷」という言葉があり、張愛玲の熱烈なファンのことをそう呼ぶという。
ワン・チアチーは実在した女スパイ、鄭蘋如(テイ・ピンルー)がモデルとされており、イーもまた実在した人物である丁黙邨(テイ・モクソン)がモデルとされている。
過激なセックスシーンが話題となった本作。ポルノ映画のようだという声も聞こえなくは無い。
だけれど、私は疑問に思う。なぜ映画では、セックスシーンが省かれてしまうのか。ことの始まりや終わりで済ますのか。セックスというものはあまりにもプライヴェートなもので、そんな“恥ずかしい”ことをスクリーンにさらすのは慎みに欠けるとでも言うのだろうか。
もちろん、セックスが愛の全てではない。その場面を用いずとも、素晴らしい映画はたくさん存在している。でも。指と指の隙間からこぼれ落ちてしまう時間の一片を、フレームから外されてしまう感情の波を、セックスのなかにだけある対話を、汲み取って欲しいと思うのだ。そういう意味で、『ラスト、コーション』は今まで省かれていた感情の対話を映し出していると言える。
(sone)
2008年11月27日木曜日
ラスト、コーション
過激なセックスシーン、という話は聞いていた。
舞台は日本軍侵略が進む中国。
こんな映画の背景は、私の好きそうなタイプじゃないか。しかもだいすきなトニー・レオンが出ているし、絶対見なきゃと思っていたのに見逃して。半年後に早稲田松竹でやってくれてよかった。
『つぐない』と同時上映で両方見たが、いずれも時代に翻弄される男女が描かれている。
まずもって確かにセックスシーンは過激でした。
でも確かに必要なシーンだったかもしれない。だって言葉で愛が交わせないふたりだったから。
緊張感で張り詰めたセックスから、一方だけの緊張感と一方だけの戸惑いのあるセックス、悲しいだけのセックス。とか。
ふたりの心象が移っていくのを描くのにたとえば、二人の手が触れる瞬間とかもちろんセックスとか。
瞬間私はあんなに見てて切ないラブシーンはないと思った。
もちろんふたりが触れ合うシーンだけじゃなくて、最後のシーンで、イーがシーツを見つめ触れるシーン。いやもうほんとこのシーンはつらい。
そんな感想。
以下早稲田松竹HPから引用。
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